ピアノは何歳から?小さなころから始めなければダメなの?
音大出身で音楽の教員免許を持っているサンキュ!STYLEライターマミです。
新学期になり新しい生活がはじまると、子どもに新しい習いごとをさせようかな?と思う人も多いですよね。
そこで今日は、メジャーな習いごとのひとつ、「ピアノ」を始める時期についてお話します。
ピアノは小さなころから始めないとダメなの?
ピアノは小さなころから始めた方がいいという話をよく聞きますよね。
3歳4歳などから始めないと、ちゃんと上達できないというイメージもあったりします。
はたして本当にそうでしょうか?
答えは「NO」です。3歳どころか、たとえ大人になってから始めたとしても、ちゃんとピアノを弾けるようになりますよ。
本人に「ピアノが弾けるようになりたい」という気持ちがあって、練習ができれば、いつ始めても大丈夫。
例えばギターやサックスなどを3歳から弾いている人はいません。ある程度の年齢になってから始める人がほとんど。
ピアノだけ小さなころに始めないと弾けないということはないのです。
しかし小さなころしか身に付かない能力は確かにある
ピアノは何歳から始めても大丈夫ですが、小さなころにしか身に付かない音楽の能力があるのは確か。
それは「絶対音感」です。
人間の耳は、2歳から6歳までに著しく発達します。その期間に音楽を始め、音を聴きとる訓練をすると、絶対音感が身に付くといわれています。
それを過ぎると、残念ながら絶対音感を身に付けることは難しいのです。
絶対音感を身につけたいなら、遅くても6歳までには音楽をはじめるのがベストと言えますね。
だが訓練次第で近い能力は手に入る
6歳を過ぎてしまい「絶対音感」が身につけられなくても、「相対音感」という似たような能力を得ることはできます。
「絶対音感」は、単独でその音を聴いても何の音かがわかるというのに対し、「相対音感」は、基準となる音があれば、それと比較してその音がわかります。
そして、音楽の経験がない人でも、ある程度の「相対音感」は持っているものなのです。
例えば、ふたつの音を順番に聴いた時、最初の音に対して後の音が高いか低いかくらいは、だいたいわかりますよね?これが相対音感です。
これをもっと訓練していけば、絶対音感と同じように、聴いた曲がドレミでわかるようになりますよ。いわゆる「耳コピ」もできるようになります。
ちなみに、私がピアノを始めたのは7歳と少し遅かったので絶対音感はありません。
でも相対音感はあり、音大で勉強をするのに不便はありませんでした。
音大に入る人の全員が絶対音感を持っているわけではないのです。
何歳から始めたっていい!
ピアノがやりたいという気持ちがあれば、何歳から始めても遅すぎることはありません。
確かに、小さなころの素直さと物事の吸収力はすばらしく、いつの間にかピアノが弾けるようになっている!という気がします。それでも、両手でちゃんとした曲を弾けるまでには何年もかかっているのです。
それは何歳から始めても同じ。3歳から始めても、30歳から始めても、ある程度弾けるようになるまでには何年もかかります。どの楽器でもそうです。
本人にやる気があれば、いつでも練習はできます。そしてコツコツ練習ができれば必ず上達できる。何歳であっても、本人がやりたいと思ったときがピアノの始め時ですよ。
◆記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライターマミ
音大卒で元家政婦の異色の経歴の主婦。専攻はサックスで音楽教室の講師経験やコンクール受賞歴もあり。幼稚園児と高校生の10歳年の差兄妹の母でもあります。