花粉400℃の法則!花粉の飛びやすい条件を気象予報士が解説

2023/02/08
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サンキュ!STYLEライターで気象予報士の坐間妙子です。

立春も過ぎ、昼間はホッとできる気温の日も出てきました。
そんな中で気になるのが、花粉。
今年は飛ぶ量が多い予想です。

備えあれば憂いなし。
今回は、気象予報士の目線で、花粉についてご紹介します!

花粉400℃の法則

杉の雄が枝に咲く。
hichako/gettyimages

スギは、1月からの気温が高ければ高いほど花粉の飛散時期が早くなる傾向があります。
一つの指標と言われるのが、積算気温。
1月1日からの日々の最高気温を足した気温が、400℃前後になると花粉の飛散が始まると言う研究結果があるのです。
では、今年の東京はというと…

2月8日(水)に、400℃を超えました!
(7日時点で398.3℃。8日の最高気温は11.7℃。)
いよいよ本格的な花粉のシーズン到来です。

花粉の飛びやすい天気

花粉には飛びやすい天気があります。

1. 晴れて気温の高い日
  スギの雄花は、気温が高い日ほど花が開きやすくなります。
  気温が10度以上になる時は要注意です。

2. 雨上がりの翌日
  雨が降ると、花粉を飛ばすスギの雄花が濡れて開かなくなります。
  そうすると、花粉はほとんど飛びません。
  ただ、翌日晴れると、前日の分を合わせ2日分の花粉を飛ばすので量は増加。

3. 空気が乾燥して、風の強い日
  湿度が高いときは、花粉が湿気を吸って重くなるので飛散が抑えられます。
  湿度が低くなって乾燥すると、飛散量は増加。
  風に乗って飛ばされて、特に風速が10m/sを超えるような日は注意が必要です。

花粉の飛びやすい時間帯

花粉は、天気だけでなく時間帯でも飛びやすさが変わります。

朝…【少ない】
スギの木は、朝に太陽の光が当たるとともに雄花が開花して、花粉が放出されます。

正午前後…【多い】
上空に舞い上がった花粉は数時間で上空に運ばれて、昼前後に私たちの周りを舞います。

午後…【少ない】
午後になると一旦飛ぶ量は少なくなります。

夕方…【多い】
日が暮れる頃になると気温が下がり、上空の花粉が地上に落下してきます。

天気予報をチェックして花粉対策を

花粉症の方はすでに様々な対策をされているかと思いますが、天気、気温、湿度、風をチェックすることで、よりしっかり対策をすることができます。
花粉の飛びやすい時間帯を避けて出かけたり、洗濯物を干すなどして、しっかり対策をしてくださいね。


この記事を書いたのは・・・坐間妙子
気象予報士と防災士の資格を持つフリーアナウンサー
ママ1年生として子育てと仕事に奮闘中!
四季を楽しみながら防災やSDGsについて発信しています

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