こんにちは!
今週のDaily サンキュ!はカラッと晴れるフランスからお届け♡
フランス在住ブロガー渋谷圭子が担当させて頂きます。
5日間に渡り、
『海外暮らしのそこんとこ』
をテーマに、海外での暮らしの普段見えない部分をお届けさせて頂きます。
お付き合い、どうぞよろしくお願いします。
はじめましての方、どうぞ月曜の記事から読んでいただけるとうれしいです。
***
フランスに住み始めてもうすぐ1年。
英文学を専攻していた私は、英語はだいぶ話せますが、フランス語はさっぱり。
といっても、一応大学の第二外国語の授業で2年学習しギリギリ単位はもらったもののいまさらながら、
「ちゃんとやっとけばよかったな」
…と後悔。
誰がフランスに引っ越すなんて予想できた!?
人生何が起こるかわからないものです。
今日はほぼ一年がたちやっと馴染んできた私の自宅アパートのことを中心に住宅編でお届けします。
私が住んでいる街リヨンは、パリ、マルセイユにつぐフランスの大きな都市です。
といっても東京で育った私には、メトロが4路線、バスやトラムを中心とした交通網で郊外までいけることを考えればかなりこじんまりした住みやすい街。
リヨンの街の最大の特徴は町の中心部全体が世界遺産登録されていること。
旧市街とリヨン1区、2区を中心に2キロ四方のエリアが世界遺産なのです。
それだけあって、街中どこを歩いていてもとても美しい!
パリの豪華絢爛さやイタリアのようなゴテゴテした装飾はないけれど、全体的に均整がとれていて、16世紀ごろから19世紀ごろまでの建築が混ざり合う様子がまるで歴史書のなかにいるようで、いつも夢のようだなと思って街を歩いています。
現在は街中のアパートメントに住んでいます。
日本語でアパートというと、とある歌謡曲の川沿いにある四畳半なイメージですが(古すぎて若い読者さんには伝わらない!?)
、
いわゆるマンションのような5-6階立ての集合住宅という感じをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
地震大国の日本と違い、建物と建物が接しているのがヨーロッパ流アパートメント建築の特徴で、初めてそういう建物を見たときは衝撃的過ぎてよく理解できませんでした。
住み始めてみると、これまた驚くことがたくさんあるんです…
私が住んでるアパートはリヨン市内としてはかなり広いほうで200平米と少し。
いわゆる5LDKの物件。
私は実際に下見にいけなかったので夫の出張の際にテレビ電話でつないでもらってここにすることに決めました。
決め手はこの美しいアーチの引き戸。
そして天井の高さ。
↑天井の高さは4m越え。廊下の長さは15m以上。
まず驚いたのはリース契約の長さが『6年』ということ。
日本だと私が以前借りてた物件は2年。
アメリカでは12ヶ月前後。
「6年!?6年先まで絶対住み続けないといけない!?」
と最初は驚愕しました。
でもどうやら確認したところ、
「6年住む権利はあるけど、退去したくなったら1ヶ月前に伝えれば違約金なしで契約解除できる」
という制度だそう。
「な、なんだか変わった制度ですね、、」
としか言えません。笑
ちなみにフランスの賃貸契約は昔から3、6、9年というのが一般的だそうです。
アメリカの1年ごとの更新の場合は毎年家賃がぐんと上がるのでそのたびに引越しをして、落ち着く暇がなかったので今となっては
「6年賃貸も悪くない。」
と思ってます。
そしてもう一つ住み始めてみたら、どうにも気になることが。。。
そしてもう一つ。
玄関っぽいものが家の正面玄関と真反対に位置する場所にあるんです。
「え、、、この扉、開かずの扉?」
すごく頑丈な鍵が4つもかかってて、扉の向こうはシーンと静まり返ってる。
引っ越して2ヶ月くらいは怖くて放置してたんです。
そしたらなんと!
子供を通じて知り合った日本人の方が、
「うち、隣の建物に住んでるよ〜。4階なの。」
と。
え、4階ってうちと同じ。しかも隣の建物ってことは…
と思い恐る恐る扉の鍵を開けてみました。
すると、
開きました!そして向こう側には日本人家族が住んでいる偶然。
いやー、開かずの扉なんて何のホラーかと思ったけど、違ったのね!
そこでふと湧く疑問。
なんで玄関2つある??
いえ、外から数えたらむしろ3つ?
至った回答は…
なんで玄関2つある??
いえ、外から数えたらむしろ3つ?
至った回答は…
な、なんと!
広々アパートはもともと1戸でこの広さではなくアパートの壁をぶちぬいて広く改築した模様。
それも2戸ではなく・・・3戸。
「ひょえー!そんなことあるの!?すごいなー。」
とアパートの壁をぶち抜いて改築してたその発想に驚いたのですが、まだまだ甘かったです。
なんと3戸目のアパートは建物自体が別だったのにその分厚い壁もぶち抜かれたようなんです。
建築法とか耐震性とかそういうの、関係ないのかな。。ちょっと心配。
こういう建物と建物の中で繋がってる部屋があるのかと思うとちょっと面白い。
この黄色だったりピンクだったりする旧市街の建物は16世紀、17世紀に建てられたものが多い。
まさかの築300年越え。激しく古いです。
こんな建物がごろごろ残ってるなんて日本じゃ考えられない。
でもだからこそ世界遺産に登録されてこの先もずっと保護されていくんですね。
そして家の中もご紹介。
いつの時代に今の広いレイアウトになったのかはわかりませんが、私たちの住む建物は1850年ごろの建物だそうです。
だから家の装飾の数々がアンティーク!
内装がその当時からずっとあるものかはわかりませんが、それでもかなりの年代ものだということはスタイルから想像がつきます。
細かい装飾の施された大理石のマントル(暖炉の枠)。
シャンデリアを吊るす天井の装飾。
建物内部の階段。
鋳物の細工が美しい。
こちらに住む日本人の一人の友人は
「絶対に古い物件にはすみたくない」といいます。
理由は、
「大昔、偉い人たちが集まって悪巧みの会議に使ってそう。絶対だれかここで殺されたりしてるよー!」と。
うん、なんだかナポレオンが誰かに剣を突きつけてる姿が見えてきたよ。笑
すごいたて巻きロールのかつらかぶったおじさんたちがブランデー片手に円卓を囲んでるアレだよね。
うん、気持ちはわからないでもないな。
でもそんなこと言ってたらリヨンの街中に住む場所ぜんぜんないよね。
と大笑いしてしまいました♡
↑入るのを戸惑うくらい素敵な玄関。
古きものを良きものとして大切に受け継いでいくフランスの文化。
何百年も続く歴史の1つになれるのは大変素敵なことかもしれません。
日本、特に私が生まれ育った東京は近代的な建物が立ち並び、それはそれで世界的にみてもすごいことだと思いますが、こうして古いものに愛着を感じるようになったのは海外に暮らし始めての私の大きな変化でもあります。
ぜひ世界遺産の街へいつか足を運んでみてください♡
***
そんなわけでフランス住宅編でした。
今日もお付き合いいただきありがとうございます。
また明日もお付き合いくださいませ♡
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