2017/08/24 23:07
夏休みもそろそろ終わり。

2学期が始まったらうちの子も受験モード突入だわ、と思っているお母さん方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今まで部活動で忙しくしていた子どもも、夏休み明けには高校受験や大学受験の追い込みに入らなくてはいけません。

中には、今から参考書をそろえようとしているケースもあるかと思います。

そういうわけで、今回は短期決戦の受験勉強でより効率的に古文単語を学ぶ方法について書かせてください。

ちなみに、前回このテーマで書いた記事はこちらです。

【技法のない和歌は言外の意味を読め】
http://39.benesse.ne.jp/blog/2259/archive/211

もう4か月も前のことなのですよね。

このテーマの記事、書きたいことが思いついた時に書いているので更新頻度はまちまちなのですがご容赦くださいませ。

さて、本題に戻りましょう。


【古文単語の意味は100語覚えれば十分】

書店で売れ筋となっている古文の単語帳を見ると、400語とか500語とか、とにかく単語数が豊富なのを強調していることが多いです。

親としても、「たくさん覚えさせた方が有利に決まっている」と思ってそういう単語帳を手に取ってしまいがち。

でもよく考えてみてください、覚えることは少ない方が楽ではないですか?

私が経験した受験勉強の記憶からすると、古文単語は最頻出のものを100語選んで集中的に覚えてしまう方が良いという気がします。

そもそも、試験で意味を問われる可能性が高い単語はさほど多くはありません。

その筆頭が形容詞や形容動詞で、その次に動詞が多い気がします。

名詞に関しては、ほとんど意味を覚える必要性がないように思います。

なぜなら、名詞を含む箇所を訳す場合、その名詞の部分は原文にあるものをそのまま書き写せば事足りるからです。

ただし、名詞は読み方を問われるケースが非常に多いので、読みだけはある程度覚える必要があります。

例えば、「蔵人(くろうど)」、「長押(なげし)」、「半蔀(はじとみ)」など。

歴史的仮名づかいと現代仮名づかいが違う場合は両方覚える必要がありますが、読み方にはある程度法則があるので歴史的仮名づかいを覚えてから現代仮名づかいを覚えるようにするのが楽です。

さて、肝心の形容詞や形容動詞、動詞などの意味についてですが、試験に頻出されるものを分析すると大きく2パターンに分かれます。

1.現代語にはない(もしくはほとんど出てこない)語
2.現代語にも存在するが、意味が大きく異なる語

私が考えるには、2のパターンの方が圧倒的に多いように感じます。

具体例を挙げましょう。

「はしたなし」の意味として辞書にのっているのは、

1.中途半端だ、不釣り合いだ
2.落ち着かない、きまりが悪い
3.そっけない、無愛想だ
4.無礼だ
5.激しい

などというものがあります。

このように1つの語に複数の意味があるのは、時代が下るにしたがって意味が派生したり変化したりするから。

したがって、単語帳を選ぶ場合には意味が古いものから順に書かれているものの方がわかりやすいです(その上でよく使う意味に印がついているとベター)。

さらに言うと、絵や図が多くのせられている単語帳の方がイメージが頭に入りやすく覚えやすいです。

単語カードに単語と意味だけ書いて機械的に覚えるのは、小テストの直前対策には有効ですが、忘れやすいので長い目で見ると得策ではないかもしれないですね。

私は教員時代、「はしたなし」の意味を説明するのにこんな図を書いていました。

17-08-23-21-47-46-776_deco.jpg

「『はした』というのは端っこのこと。ほら、『はした金』なんて言葉あるでしょ。『はしたなし』っていうのは右端にも左端にも寄らずにフラフラする感じ。これ、『中途半端』だよね。それに『落ち着かない』気もするじゃない。相手がそっけない感じだと自分が落ち着かなくなるから、『そっけない』の意味もある。あっちこっちフラフラ動き回るのは育ちが悪い雰囲気があるから『無礼だ』の意味もできたらしいよ」

こんな感じで説明して、「現代では全く使われない意味の方が試験に出やすいよ。ここでは、1と2の意味が特に出るからね」と言って1と2の意味の上に花丸なんぞつけると、生徒の目はキラーンと光ります。

ただ単に意味を羅列するだけだと頭に入りにくいのですが、図でイメージづけて関連性を持たせると覚えやすいようです。

単語の意味が勘違いで変わる例もあります。

代表的なのが「あたらし」。

古い時代には「惜しい」の意味で使われていたのですが、平安時代くらいから「新しい」の意味で使われ始めます。

これは、「新しい」の意味で使われていた「あらたし」と混同されたから。

2つの意味が共存していた時代もあるので、「あたらし」が出てきた時は「惜しい」の意味か「新しい」の意味か考える必要があります。

時代が下るにしたがって、「惜しい」の意味での「あたらし」は使われなくなります(代わりに「惜し」という単語が登場)。

余談ですが、「あたら美人があんな男と」「あらたな年を迎える」などという形で古い意味の方もかすかに残っているのですよ。

こういう事情についても説明がある単語帳があると、ありがたいですね。

というわけでまとめると、私がおすすめする古文の単語帳はこんなものです。

・収録されている古文単語が少ない
・名詞の読み方をまとめたページがある
・分かりやすい絵や図が豊富
・単語の意味は古い順に書いてある
・よく出題される意味には印がついている
・語源や成り立ち、意味の変遷について説明がある


これらの条件を全て満たす単語帳があったとしたら、それはまさしく「買い」だと思います。

そこまで理想的なものはなかなかないと思うのですが、比較して買う場合の参考にしてもらえれば幸いです。

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コメント(6)
mihoyamanaさん、コメントありがとうございます。

分かりやすいとおっしゃってくださり、ありがとうございます。

私は英語の方は苦手なんですよね〜(^^;

確かに、日本語の文法とは全然違いますから大変ですよねえ。

英語ができる方、尊敬します☆

文法的には中国語と英語は近いので、漢文の方が解きやすいかもしれませんね。

古文への苦手意識がなくなる人が増えればいいなと密かに思っていたのですごく嬉しいです。

図解できるものとできないものがあるのですが、できるものはなるべく図をのせるようしてみますね。

ありがとうございました。
by danngo 2017/09/06
初めまして。

古文漢文死ぬほど嫌いでしたが、「はしたなし」の図解が分かりやすくて興味を持ちました。

わたしは英文法を勉強していたので、すぐ英語文法で文章を考える癖が抜けません…。

小学生の息子の国語と向き合いながら、国文法もやっとけばよかったと思う日々です。

このエントリーを拝読し、わたしの古文への苦手意識ぐ少しなくなりました。次も楽しみにしています。

ぜひ図解で!

mihoyamana
by mihoyamana 2017/09/05
内海さん、コメントありがとうございます。

内海さんのブログはほのぼのとした雰囲気があり、心が温かくなりますね^^あまり遊びに行けていないのですが、ポチしてもらえると思い出すのでめげずにいらしてくださいね♪

内海さんの息子さんは18歳ということでこれから受験の追い込みですねー。

大変ですけど手抜きもしつつ、体調一番にするようにして見守ってあげて下さいね。

教わりたいなんて嬉しいお言葉!

あんなイケメンの息子さんだったら、格安で家庭教師引き受けたいくらいですよ〜(ヒイキだ…)。

冗談はさておき、気が向いた時に古文関係の記事もまたあげますので、もしよろしければご覧くださいね(^^)/
by danngo 2017/08/28
danngoさん

内海舞です
わたしのブログにも来て下さっていましたね!
ありがとうございます♪
2度目の訪問です。
今日は森田法子さんのコメントからやてきました♡

すご〜〜い、すご〜〜い!って目をまんまるにしながら読みました。
わたし、学生時代にdanngoさんに古文を教わりたかった!!(笑)
さらに詳しいコメント欄の説明も真剣に読んじゃいました。
あさきゆめみし、たしかにちょっと刺激的だったとかも思いつつ(笑)

danngoさんの記事、とってもおもしろいので、
でも、たくさんたくさんあるので、
時間があるときに過去にさかのぼりながら
少しずつ読ませて下さ〜い(*^-^)/
by 内海舞 2017/08/27
たなみーさん、コメントありがとうございます。
古文は文法事項など覚えることが多いのですが、そこを乗り越えてしまうとぐっと面白くなるのですよね。

なのですが、最初からいきなり覚えるべきことを詰め込まれるので、そこで挫折する子が多いようです。
教える側の本音としては、「もっと文法を学ぶペースを減らして読解やりたいな」という感じなのですが…。

活用に関する語句も、已然形と未然形など、ややこしいものが多いのですよね。
お偉い国語学者さん達が考えたものなので、覚えやすさは度外視されているという…(苦笑)。

私は、マンガより先に原作を読んでしまった変わり者ですが、『あさきゆめみし』はよく研究されている作品だと思います!
よくあそこまでまとめたなと。
確かに、原文と現代語訳だけで読むと膨大な時間がかかりますし、マンガでダイジェスト的にした方がわかりやすいんですよね〜。
他の作品も全部マンガ化してもらえないかしら。
内容が頭に入っているだけでも、成績って変わってくるんだから、古文って実は点の取りやすい科目なんですよ。

お子さん達も、大きくなったらいろいろと勉強することが増えますよね。
大変だとは思いますが、「勉強しろ」と口うるさく言わず、楽しむ方法を見つけてあげてもらいたいなと思います。
それこそ『あさきゆめみし』を買ってあげるとかね(内容、ちょっと刺激的ですけどw)

by danngo 2017/08/27
こんにちは。
懐かしい古文!
今となっては、ほとんど覚えていないのですが、当時ももちろん覚えようとしてもホント覚えられなくて苦労しました。
なんとか活用とか…。
いい成績はとれなかったケド、少しヨカッタかな…と思うのは、高校の時の古文で、源氏物語を習った時ダケです。
「あさきゆめみし」という源氏物語のマンガを全巻揃えていて、何度も読んでいたので、内容覚えてて、その時だけ成績がよくて、先生に「なんでだ?」と書かれた記憶が(笑)
古文のコト、すっかり忘れていましたが、我がコ達もこれから大きくなって、いずれ習うのかと思うと、頑張ってほしいです。
私は頑張れなかったんですケド(笑)
by たなみー 2017/08/25