私はあまりお酒に強くなく、
甘いお酒のほうが好きなので
日本酒は私にはあまり向いていない、と思い込んでいました。
当然、日本酒についての知識もありませんでした。
ところが、このお酒を一口飲んだ時から
日本酒に対しての意識が大きく変わりました。
「醍醐のしずく」
このお酒は昔ながらの製法で作られた
どぶろくタイプの若いお酒です。
グレープフルーツのような爽やかな酸味と甘みで
アルコール度も低めなのですいすい飲めてしまう
いわいる標準的な「日本酒」というものからすると
特殊な部類に入るもののようですが
とっても美味しいお酒なのです。
それまでの私の持っていた「どぶろく」のイメージは
濁り酒のようなものでしたが
これは美しい澄んだ黄金色をしていて
まさに光輝くしずくのよう。
どぶろくのイメージを払拭してくれました。
昔ながらの製法を行っているため
仕込みごとにアルコール度数や甘さが違ったり、
生きたままのお酒なので
蔵出しからの日数の中でも発酵が進むため
毎回、味わいが違うというのも面白い。
日本酒の甘さ・辛さの目安になる
「日本酒度」というものがあります。
+2.0とか−2.0とか
プラスマイナスの数値で示されるもので
マイナスのほうが甘いです。
一般的に「甘口の日本酒」といわれるものでも
せいぜい−5.0ぐらいの数値なのですが
この「醍醐のしずく」は
一番最近飲んだものはなんと、
−80.0 !!
もうほんと、蜜のように甘く
うっとりする美味しさでした。
例えるなら、貴腐ワインのよう。
お米と麹だけで、どうしてこんなに甘くて美味しい飲み物ができてしまうのか?
まさに発酵は魔法です。
このお酒に初めて出会ったのは
夏の田んぼの草取りイベント
この日に振舞われた「醍醐のしずく」を一口飲み
感動しました。
そして、その蔵元を見学させてもらうことになり
お酒の仕込み方や麹のことなどを目の当たりにし
急激に日本酒への興味がふつふつと
相変わらず、一般的な日本酒は飲めません。
でも、私の知らない「私が飲める日本酒」が
まだまだ日本にはたくさんある。きっと。
日本人なのだから、
もっと日本のお酒を飲もうじゃないか!
「醍醐のしずく」蔵元:寺田本家
私の意識に革命を起こしたこの1本。
機会があったら、ぜひ飲んでみていただきたいです。
寺田本家のHPでも通販していますし、
取扱店の一覧もありますので、そちらで確認して買うのもいいと思います。
注)昔ながらの製法で作られているため、仕込みごとに出来上がりが違います。
基本的には-40〜-70ととても甘い仕上がりのときが多いですが、
たまに日本酒度−10.0程度の時もあるようです。
(それでも一般の日本酒に比べたら甘いですが)
寺田本家のHPで今発売中の数値が掲載されていますので最近の蔵出し分のデータをチェックしておくといいと思います。
また生のお酒なので、蔵出しから後も発酵が進みます。
店頭で買うときは日付を確認したほうがいいですね。
酵母が生きている若いお酒なので
これを飲んだ翌日はお通じが良い、という人もいますよ。
私はとにかく、美味しいから(笑)
ワイン派、カクテル派と思っている方にこそ
ぜひ飲んでみていただきたい日本酒です。