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【連載】熟れすぎMANGO VOL.117

2017/09/27【 連載 】

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「「夫婦」を楽しむちはるのスーパーポジティブY談」をお届けします。

ずっと可愛い人

由美ちゃんは地元の高校の同級生だった。

 入学式の日、下駄箱で彼女を初めて見て、正直びびった。だって髪の毛が金髪なんだもの。うわぁヤンキーだ…。しかも下駄箱が隣だったので恐る恐る近づいていくと、彼女がパッと振り返った。わぁ可愛い…。透き通るような白い肌に華奢で長い手足、それに何て小さなお顔。ボブスタイルの金色の髪の毛がサラサラとなびいてキラキラ輝いている。私は一瞬で心を掴まれてしまった。「ねえねえ、あなたも1組?私も1組!一緒に行こう!」元来の大らかすぎる性格も手伝い、入学早々に私はスペシャルな友達をゲッツした。

一方彼女から言わせると、「なんてグイグイくるイカれた女なんだろう」という第一印象だったらしい。教室へ行くまでの間、私は当時の有名人の下手なモノマネを頼まれてもいないのに自ら披露し続けたらしい。教室に入り、やっと解放されて出席番号順の席に座ると、背中をツンツンされ、振り返ると私がニンマリと笑っていてゾッとしたんだとか。まあ、お互い第一印象の温度差はあったようだけど、私たちは友達になった。

 由美ちゃんはとてもお洒落な女の子だった。洋服が大好きで、いつもクールにファッション誌を眺めていた。そんな彼女に影響され、連れ立って原宿の古着屋をワクワクと巡った。スタイル抜群の由美ちゃんはどんな服でも似合う。常に羨望の視線を向ける私に「あんたの方が何着ても個性的で羨ましい」と、たまにサラッと褒めてくれた。

 私は高校に入ったと同時に芸能事務所に入り芸能界を夢見ていた。「由美ちゃんは将来どんな事したい?」私が何気なく聞くと、暫くの間があり、「絶対誰にも言わないでね」と前置きされた。

「私、スタイリストになりたい」恥ずかしそうに言う彼女に「うん! 由美ちゃんなら絶対なれる。いつか有名になったら、私の衣装も選んでね!」

 由美ちゃんは顔をパアっと赤くして、でも、しっかりと頷いてくれた。心を開いてくれた! 何だかジーンとした事を今でも鮮明に覚えている。

 あれから30年。私たちは46歳のおばちゃんになった。由美ちゃんは、もちろん、私の専任のスタイリストだ。人気女優さんや広告なども手掛けて今や大御所。由美ちゃんは相変わらず可愛い。そしてたまに「あんたがあんたのままで居てくれて嬉しい」としみじみ言ってくれる。私もだよ。

文/ちはる

ちはる テレビ、CF、著書の企画、 プロデュースなどで活躍中。2012年、14歳年下の旦那くんと再婚。目黒でカフェ「チャム・アパートメント」を経営。

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